Jam Roly Poly * ジャム・ローリーポーリー


イギリス人にとって懐かしのおやつ、ローリーポーリーを作ってみました。

 

ローリーポーリー
名前の響きがなんとも可愛いです。
”roly-poly”を調べると、ずんぐりした とか 丸々したという意味がでてきます。

私はこのローリーポーリーをイギリスで実際に食べたことがありません。
なぜならカナダやアメリカのお菓子だと思い込んでいたからです。

このジャムが巻かれた渦巻き状のお菓子の存在を知ったのは中学生の頃、図書館で借りた赤毛のアンのお料理ブックにジャム巻きプディングとして紹介されていました。
ふっくらもっちりしていそうな白い生地に赤いジャムが巻かれているその菓子の見た目の可愛いこと!
絶対に作ってみるんだ!とレシピをメモしたはよいものの、蒸し器で蒸さなければいけないというのがめんどくさくて…作ってみたいけど作らない菓子、そしてアンの世界の菓子だからカナダの菓子、と私の頭の中にインプットされてしまっていました。

そんなローリーポーリーがイギリスの菓子だと知ったのは恥ずかしながらつい最近のことで、え!イギリスだったんだ!なんてこった、せっかくイギリス行ってきたのに食べそこねた…。
そういえば昔から作ってみたかった菓子の一つだったし、よし、蒸し器使うのめんどくさいとか思わず、ここは作ってみなければ!と今回奮起したのです。

 

ということで、レッツ・ローリーポーリー作り!

昔メモした赤毛のアンの本のレシピからBBCに載っているものなど色々と作り方を見てみると、どうやら3通りあるようです。
一番クラシックな作り方である茹でる方法と、蒸す方法、オーブンで焼く方法。
さすがに茹でるのは勇気がいるので、蒸すのとオーブン焼きの2種類作ってみようと思います。


配合を見ると、ほぼスコーンのような生地にジャムを巻いて火を通すという感じです。
小麦粉にベーキングパウダーを合わせ、油脂を粉にすりあわせていきます。
油脂は基本的に”Suet(スエット)”という牛脂を使用するようですが、日本では製菓用の牛脂は簡単には手にはいらないので、バターで代用しました。
スコーンのようにサラサラ状にしたら、牛乳または水で粉を固めにまとめます。
生地を四角くのばして、ジャムを塗り、くるくるっと巻きます。
ジャムはブルーベリー、ブラックベリー、苺を使ったベリーミックスジャムを使用しました。

くるくると巻いたら端っこをジャムが出ないようにギュッとして、オーブンペーパーを巻き、さらにホイルに包んでオーブンで焼きます。
どうか焼いている間にジャムが漏れ出ませんように・・・


そして、蒸し用は上と同じ生地にこちらはマーマレードを巻いてみました。
ローリーポーリーに使われる中身は赤いジャムをよく見ますが、中は甘いのからしょっぱいの、また猫(ピーターラビットより)までなんでも良いようなので変えてみました。
丸めたらホイルは巻かずにオーブンペーパーだけで包んで、蒸し器に入れて30-40分蒸します。

ホイルに包まれているのがオーブン焼き、ペーパーに包まれているのが蒸したものです。
どんな感じに焼き上がっているか蒸しあがっているかドキドキです。。。


開封!
わあ!どちらも封を開けるとバターの良い香りがします♪
左がオーブン焼き、右が蒸したものです。
蒸したほうはroly-polyという名前通り、横に広がってずんぐり丸々ふくよかです。
オーブン焼きは…ジャムが出てきてる!ぎゃー! 蒸したものに比べるとスマートボディです。
どちらもカットしてみるとちゃんと渦巻きになっていて、いい感じではないでしょうか?


ジャム・ローリーポーリーの完成です!


こちらはオーブンで焼いたミックスベリージャムのローリーポーリー

まわりの生地が配合や作り方などスコーンと似ているなと思っていましたが、食べてみるとスコーンです。
バターが多めなリッチな巻き巻きスコーンという感じ。
外がサクサク中がホロホロとした生地とベリージャムの甘酸っぱさが美味しいです。普通においしい。


こちらは蒸して作ったマーマレードジャムのローリーポーリー

オーブンで焼いたものと全く異なります。
見た目にもしっとりしていますが、ギュッとしっとりもっちりな優しい味わいの蒸しパンという感じです。
もっちりした生地とオレンジマーマレードの爽やかさがとても良く合っています。
これはこれでとても美味しいです!スコーンを蒸して作るとこうなるのかという新しい発見です。


ローリーポーリーには欠かせないカスタードもたっぷりとかけていただきます。
イギリス流のあっさりめなゆるい温かいカスタードです。

生地を牛脂ではなくバターで作ったので、バターの味わい豊かな単体でも美味しく食べられる物に仕上がったため、あっさり味のカスタードでも今回私が作ったローリーポーリーと合わせるとちょっとくどいかもしれません。
本来のスエットを使用したローリーポーリーなら、きっと温かいカスタードとも相性抜群だったに違いありません。

本場の物を食べたことがないので完全に私の好みの話になってしまいますが、個人的には蒸して作ったものの方が好きです。
バターを使用しオーブンで焼くとスコーンになってしまったので、新たな味わいとして蒸した物の面白さが勝ってしまいました。
これがスエットを使用したものならまた味や食感が変わってくるのだろうなと思います。
ローリーポーリーについて色々と調べている時、Tesco(イギリスの庶民派スーパー)に売られているローリーポーリーがVegetable Suetを使用しているものでした。
ベジタリアン用のスエットの材料を見ると主にパーム油なので、牛脂やバター以外の代用油脂としてショートニングを使用するのもアリかもしれません。

いつか次にイギリスへ行くときには、このローリーポーリーを食べることを忘れないようにしたい!本物を食べてみたい!
とりあえず中学生の頃に夢見た菓子を作り食べることが出来て満足のティータイムでした♪

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

トップに戻る