Meringue Roulade * メレンゲのロールケーキ


ほわほわのメレンゲでクリームとフルーツを巻いたイギリスで人気のメレンゲで作る白いロールケーキ
Meringue Roulade ムラング・ルーラードを作ってみました。

 

このお菓子との出会いはイギリスでした。
Meringue Roulade
名前は完全にフランス語ですね。でもイギリスでもこのお菓子はこう呼ばれています。
Rouladeは巻いた料理のことを、菓子ならばロールケーキの意味ですが、日本でも人気の全卵で作るロールケーキはイギリスではロールケーキとは呼ばずにSwiss Rollと呼ばれています。ロールケーキ用の型もSwiss roll tinと呼ばれています。
日本生まれの日本育ちな私からすると、スイスロールと言われるとパンコーナーで売られているあのカステラのようなふわふわのスポンジでバタークリームを巻いた、たまに無性に食べたくなるあのパン?お菓子?を思い出してしまいます。

ロールケーキをスイスロールと呼ぶならば、じゃあなんでMeringue Roll じゃなくてフランス語のRouladeなんだろ?
メレンゲ巻いたや~つという意味ならどちらでも合っているしどちらでも良いだろう、そう思ってGoogleで検索してみると“Meringue Roll”も“Meringue Roulade”もどちらも使われているようです。Roulade のほうが名前としての知名度が高いのかも。
そもそもなぜロールケーキはSwissのRollなのだろう。特にロールケーキがスイス生まれだというわけでもなく、その名前の由来は不明なのだそうです。
日本で言うところのナポリタンのような感覚でしょうか?

 

イギリス菓子を学ぶためにイギリスへ来て、一番手近な教材はテレビでした。
料理番組は見れるだけ見ていて、初めてこのムラング・ルーラードを見た時は衝撃を受けました。
それまではロールケーキといえば全卵で作ったスポンジを巻いたもの、まさかメレンゲを巻くなんて!と。
これまた作り方も色々と衝撃的で、うそだろ…こんな菓子があったなんて!と、イギリス菓子って凄いや…と思ったのでした。


こちらはイギリスでベーキングのイベントへ参加した時の写真
キッチンステージで有名な料理家のメアリー・ベリーによるMeringue Rouladeのデモンストレーションが行われました。


メアリー・ベリー作の完成したRaspberry Meringue Rouladeがこちら
この外側のパリパリサクサクとしたクラスト、いかにもふんわりとしてそうな焼き上がり、溢れんばかりたっぷりサンドしてあるクリーム
うわー!おいしそうー!
なめらかで繊細で綺麗な全卵スポンジのロールケーキとはまた違った、メレンゲのラフな焼き上がり感がたまらなく美味しそうに見えます。
それをステージでちゃっちゃと作ってしまうメアリー・ベリーは本当に尊敬します。

そんなメレンゲのロールケーキ作りにチャレンジです。
実はイギリスから帰国してから何度か作ってみたことがあるのですが、意外と難しくて^^; 何度も失敗しました。
今回こそは成功させたいです!


まずはメレンゲの生地作りから
卵白に砂糖を入れて、ボールをひっくり返しても落ちてこないようなしっかりとしたメレンゲを立てます。
この時にほんのちょこっとだけ酢(またはレモン汁)を加えると泡の強いメレンゲができます。これはホームステイをした時にイギリス人のホストマザーから教えてもらいました。メレンゲ好きのイギリス人ならではの昔からの知恵ですね^^
メレンゲが立てたらコーンスターチを加えて混ぜ、天板にラフにスプーンで落としていきます。
パレットで綺麗にならす必要はなく、むしろゴツゴツとボコボコとした方が表情豊かに焼きがります。


ここからは私がテレビで見て得た作り方なのですが、焼きあがった後にそのまま冷ますのではなく、キッチンクロスに粉糖をたっぷりとふりかけ、クロスの上に焼き面を下にして生地をのせてクッキングペーパーを剥がして、タオルごとふんわりと巻き、そして冷ます、というものです。

クロスに粉糖をふるのはくっつき防止、クロスごと巻くのはメレンゲなので完全に冷めてしまうと巻きづらくなるために冷める前に癖をつけておくという事だと言っていました。
テレビでこの方法を見たときにはビックリ仰天でした。クッキングシートとかラップじゃなくてクロスに粉糖ふっちゃうのか、んで巻いちゃうのかと。
せっかくなのでこの方法を真似して作っていきます。粉糖付きクロスで巻いて、冷まします。


メレンゲ生地が完全に冷めたら、生クリームに砂糖は入れず代わりにローズエッセンスを加えてホイップし、生地にのばしていきます。
ホイップの上に冷凍のラズベリーと家で採れたブラックベリーとブルーベリー、そして先日軽井沢の直売所で購入した赤スグリをのせます。
ラズベリーとスグリの赤、ブルーベリーの青、メレンゲとクリームの白、ユニオンジャックカラーで綺麗です。
そして最後に巻きます。上記裏技により巻き癖がついてるので、難しい巻き巻きテクニックが無くても簡単に巻けます。これもメレンゲの生地の良いところかもしれません。


仕上げにベリーとミントを飾って完成です♪
今まで何度も失敗しましたが、今回は成功しました!

メアリー・ベリーのような豪快なクラストのある焼き上がりにはなりませんでしが、それでも満足の出来上がりです。

ケーキを切り分けて、いただきます。
お供のお茶はアイスミルクティーにしました。

外側はメレンゲのサクサク感、中はほわほわで口に入れるとシュワっと溶けていく柔らかさ、メレンゲの甘さ、ホイップクリームのミルク感、ベリーの酸味が混ざり合って、おいしい~
ホイップに加えたローズの香りがベリーと相性がよく、メレンゲにホイップと単純になりそうな味に華やかさと楽しさをプラスしてくれています。

また、私は生の赤スグリを食べたのは初めてでした。
今までオシャレなケーキ屋さんのケーキの上にちょこっと乗っている冷凍のめちゃめちゃ酸っぱいものしか食べたことがありませんでしたので、生のスグリって酸味が穏やかなのですね。ケーキにたっぷり巻き込んでも酸味が邪魔にならずいい感じに馴染んでくれました。

ほわほわメレンゲのロールケーキ、とっても美味しかったです。
パブロバの柔らか版という感じで、メレンゲにクリームにベリー、合わないわけがない、おいしくないわけがない!
やっと上手く作れるようになったので、また別のフレーバーで作ってみたいです♪

 

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